ゆるりと十津川村へ【奈良】

奈良県の十津川村に車で出かけてまいりました。

位置的にはほとんど和歌山県。

山深い秘境です。

もちろんコンビニひとつありません。

自販機を探すのすら一苦労。

私は五條市から168号線をひたすら南に進んだのですが、 とにかく延々と川沿いの山道。

最初は蛇行する経路とはいえきれいに舗装されていて走りやすい道かも、と思っていたんですが、突然中央線がなくなってすれちがうのがギリギリの隘路になったりと、油断はできません。

みんな結構とばすんで怖いです。

煽ってくる後続車をやり過ごそうにもなかなか車を脇に止めるスペースがなく、一苦労。

小1時間ほど車を走らせて、最初に遭遇する観光スポットは「谷瀬のつり橋」。

つり橋の定義をどうするのか、にもよるみたいですが、鉄線で作られた歩行用つり橋としては日本最長と言われているようです。

普段がどうなのかはわからないんですが、この日は片側一方通行で168号線側からしかつり橋を渡れず、通行料200円が必要でした。

しかも車でいくと168号線から分岐した東側の有料駐車場にいったん車を駐車せざるを得ず、小銭がいくらか必要となります。

駐車場が空くのを待つ車の行列を見て、私はつり橋横断を断念。

反対側に廻って写真だけ撮りました。

つり橋を渡った人は随時往復している小型送迎バスで168号線側まで送ってくれる仕組み。

大型連休じゃない日に改めて来てみたい、と思いましたね。

再び168号線に戻って、南進。

何度目かのトンネルをぬけると、突然十津川村観光協会の建物が。

続いて役場に警察、とわずかながらに公共施設や宿泊施設が密集。

「湯泉地温泉」です。

日帰り入浴できる公衆浴場が2軒あり。

別に目的地があったので、とりあえずはスルー。

目指すは日本最古の神社と言われる「玉置神社」です。

そのまま走り続けて南都銀行の建物が見えてきたら折立橋の手前で隣接した路地を左折。

これ、なんの案内も書かれていないので、よほど注意してないと間違いなく見過ごすと思います。

実際に曲がってからも不安だらけ。

いやもう凄い道なんですよ。

林道と言われても納得してしまいそうな。

時々思い出したように広くなるんですが、ほとんどは対向車とすれちがうのに苦心しそうな悪路。

立てかけられている標識も「玉置山」と書かれているのみ。

玉置神社の案内が出てきたのは半分ほど進んでからぐらい、でしたかね。

強烈な登攀路を延々10キロほど進むとようやく目的地に到着です。

ひょっとするとカーナビなら「十津川温泉」から橋を渡って進む道を案内するかもしれません。

玉置神社、駐車場からの絶景。

ここから歩きます。

鳥居をくぐって順路どうりに歩を進めます。

軽くトレッキングコース。

途中で分岐が。

左へ行くと近道なようですが、別にお体は不自由ではないのでやっぱり右だよなあ、でも、寄る年波で腰とか膝とか痛いしなあ、 左に行ってもいいんじゃないかしら、と瞬時悩むが、これから神様を詣でようというのにそのような心構えでは話にならん、と袖引かれる思いながら振り切るように右に進む。

あの、もう15分は歩いてるんですけど。

これ、道間違ったんじゃあ、と思い始めた頃にやっと建物らしきものが見える。

ここからさらに5分は歩く。

やっと正面参道に到着。

20分以上は確実に歩きました。

どうも駐車場からぐるりと回りこんで180度ぐらい反対側が正面のよう。

手水舎の水吐きが龍。

かっこいい。

本殿。

祭られているのは国常立尊、イザナギ、イザナミ、アマテラスオオミカミ、神日本磐余彦尊(初代天皇)とありました。

日本書紀における最初の国造りを行ったメンバー、オールスターキャストです。

恐れ多いです。

私みたいなのが行ってバチがあたりやしないか、と急に挙動不審になる。

また、本社、熊野本宮大社の奥宮でもあるようです。

さらに山を登ったところに玉置神社の奥宮である「玉石社」があるらしいんですが、これは帰ってから知りました。

境内のどこからいけばいいのか、私には発見できなかった。

境内の裏手にある杉の巨木。

樹齢3000年の神代杉。

圧巻です。

なぜか玉置山の樹林相は他とは違い、非常に雑多で多種だそうです。

熊野古道のひとつである大峰奥駈道の重要な拠点でもあるとか。

神域ですね。

だからというわけではないですが、ちょっと余所にはない空気があるように感じましたね。

いつか完全装備で1週間ぐらいかけて熊野古道、歩いてみたい、と思ってましたがこの場所に来てみて、あ、やっぱり無理、と思いました。

とてもじゃないけどこんなところ夜来れません。

怖すぎる。

また20分かけててくてくと駐車場まで戻って、名もなき山道を車で下り、169号線へ。

次は瀞峡へと向かいます。

<2ページ目へ続く>

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