京都市伏見区の銭湯

京都市伏見区の銭湯、スーパー銭湯(閉店含む)を全網羅。2020年現在、銭湯組合に加入している浴場施設の入浴料金は450円です。京都市内はサウナ料金込み。

<入浴した銭湯>新地湯、寿湯、鞍馬湯、観月湯、向島湯、呉竹湯、菊湯、鶴の湯、大正湯、宝湯、軍人湯、伏見温泉、湯~とぴあ醍醐、新向島湯、泉湯、岩戸湯、朝日湯、ねねの湯、力の湯、玉光湯ひじりのね

新地湯

  • 伏見区南新地4-31
  • 16:00~23:00
  • 月曜日定休
  • 中型銭湯  
  • 番台式 

昔ながらの街の銭湯

一時期伏見近辺で迷ったらここ、みたいな感じで暖簾をくぐっていた銭湯です。
昔ながらの作りで、特に目立ってなにか個性的、というわけでもないのですが、規模の割には大きい湯船が3つ、ででーん、とあるのがなんだか気にいってました。
いつ行ってもそれなりにお客さんが入っていて、おそらく地元では人気店。
こちらの銭湯、私が行くぐらいの時間に必ずバッティングする年配の常連さんが2、3人います。
つまり私も軽く常連なのかもしれませんが、まあそれはさておき、その中の一人のおっさんが、もう本当に落ち着きがない人で。
必ず深い方の湯船に浸かると腰を前後に振って体操しだすんですね。
なんの健康信者なのか知りませんが、横の湯船まで波が押し寄せてきて軽く迷惑。
じろりとにらみつけると、少し動作が小さくなりますが、決してやめようとはしない。
湯船の横の壁に「お風呂の中で激しい運動は絶対ダメ」と手書きでかかれていて、最初はいったいなんのことなんだろう?と疑問に思っていたのですが、これひょっとしてお前のことと違うのか、オヤジよ、と、ある日ひとりで合点。
脱衣所では必ずアキレス腱を伸ばす体操。
口うるさく言うほどのことではないのかもしれませんが、この場を利用して一言。
みんな知ってるし、見て見ぬふりしてもらってるんだぞ、オヤジ。
いい加減気づけよ。
シャワーの勢いがいささか貧弱なのが玉に瑕ですが、お湯の温度も43℃は確実にあって好み。
ちなみにトイレが脱衣所に近接してません。
母屋の方まで断って借りに行かないといけないので、なるべく用はすましてから行きましょう。
ちなみに私は夜にしか銭湯に行かないので気づかなかったのですが、新地湯、建物は洋館風で外観とのミスマッチの妙が有名だとか。
確実に2桁は足を運んでいるが、全然気づきませんでした。

寿湯

  • 伏見区弾正町117
  • 16:00~23:00
  • 土曜日定休
  • 小型銭湯  
  • 番台式 
  • 駐車場あり

ジェットバス三昧な湯船にほぐれぬ筋肉なし

右京区、南区にある寿湯とは同名別店舗。
こちらの銭湯は3年ほど前にも一度来たことがあるのですが、小ぶりながらもきれいに改装されていて悪くない、と思った記憶があります。
今回久しぶりに暖簾をくぐったわけですが、あれ?こんな内装だったかな?と。
私の記憶が確かなら、薬湯があったはずだし、通常のサウナに加えてスチームサウナなんてなかったはずだ。
ひょっとして再改装?
前回はこのようにサイトに入浴記を書くことを目的にはいってないので、どうにも記憶がおぼろげで自信が持てず。
でももし再改装だったとしたら、素直に凄いと思います。
すでに充分きれいだったのにさらなる利便性、完成度を求めて経費を投入したことになりますからね。
いや、恐れいる。
多分そうだと思うのだけれどなあ。
特徴的なのは一体になっている浅、深、電気風呂で電気風呂を除く全てにジェットが配備。
いやもう大時化。
落ち着いてゆっくり座るどころの話じゃない。
特に座りジェット風呂にいたっては尻をのせる部分からすら気泡がぶくぶく噴出されていて、くすぐったいことこの上ない。
でもこの過剰さからは規模の小ささを逆手に取った攻めの姿勢が感じられて、私は結構好きだ。
小規模店でもやろうと思えばこれぐらいはできるんだ、という凄味がこの店にはあるように思います。
ちなみに風呂椅子はなし。
伝統的な直座り。
伝統でなくとも良かったのだが。
風呂椅子がどうしても必要な人のために、入り口から手前三つのカランだけ備え付きの椅子があります。
力の湯と同じタイプのやつ。
あと、脱衣かごはロッカーに入れてはいけません。
入れようと思えばはいるのですが、入れないでくれ、との張り紙があります。
私は無理やり押し込んで、ご主人に「あっ」といわれました。
京都市内の銭湯、まだ2/3ほどしかまわっていない状況ですが、現時点で小型銭湯最強クラスなのでは、と感じていたりします。
狭さがマイナスに感じられない創意アレンジに感心。
お湯はぬるめ。

鞍馬湯

  • 伏見区大津町730
  • 15:30~22:00
  • 月曜日定休
  • 小型銭湯  
  • フロント式 
  • 駐車場あり

軟水でつるつるのぽかぽか

決して広いとはいえない銭湯ですが、これが驚きの繁盛店。
何度か行ったことがありますが、いつもにぎわっていて、曜日と時間によってはカランの空きがほとんどない時もあり。
脱衣所、浴室ともにきれいに改装されており、もちろんその効果もあるのでしょうが、やはり一番の人気の要因は軟水でしょうね。
浴室内で使われているお湯、冷水は全て軟水。
つるつるになります。
保湿、保温効果も高い。
湯上りの感触は実感できる違いがあります。
ちなみにここにある薬湯仕様のボタン式ジェットバスが私はお気に入り。
首まで漬かるとちょうど肩の位置にジェットが直撃するんですよね。
すぐ肩がこる私にとってこれは重宝。
規模に関係なく手段を講じればお客さんははいる、という見本のような店。
多分大手筋近辺の銭湯の中では一番の集客力を誇っていると思います。
私は人が多すぎるとリラックスできないタチなので、ついつい足が遠のきがちですが、機能的にはフル装備で軟水、ときては文句のつけようがありません。
お湯はぬるめ。
でも軟水だとそれがちょうどいい感じ。

観月湯

  • 伏見区向島庚申町45
  • 15:00~24:00
  • 水曜日定休
  • 中型銭湯  
  • 番台式 
  • 駐車場あり
  • サウナ入室にバスタオル必要(50円レンタルあり)

二条の滝と裸婦のタイル絵

脱衣所、浴室ともにどーん、と広いです。
中型銭湯、と分類しましたが、中でも最大規模。
あちこちに昭和は香ります。
というか装飾がなんとなく枚方の古い銭湯っぽいなあ、という印象を受けた。
派手に豪華にと考えたんだろうけど、結果、なぜかやさぐれてしまった感じが、ですけど。
浴室も決して現代的、とはいえませんが、目立って老朽化した部分などは見当たらず、不潔な印象はありません。
目をひくのはサウナの上の石庭風のジオラマに流れ落ちるお湯で、これがなかなかダイナミック。
さてこのお湯は一体どこへ流れているのか、とうろうろしてたら露天に二条の放物線を描いた滝を発見。
なるほどこれか、と早速あびる。
なかなか爽快です。
ただ遮蔽する壁も何もないので、露天に他の人が入っているときは注意が必要。
相当飛び散ります。
で、この露天風呂の温度がなぜか意味不明の低さで、水風呂ほどではないものの、多分人間の体温以下。
30度ぐらいか。
どのように利用すればよいのかよくわからん。
サウナから出たオッサンが水風呂代りに使ってました。
また、露天の左手の壁には女性が裸で入浴してるタイル絵が全面に描かれてるんですが、さてこれ誰が書いたのか知りませんがデッサンが狂ってる。
東海林さだおの描く絵にも似て、乳の位置が完全におかしい。
ま、それも街の銭湯らしい脇の甘さ、アバウトさなんですが。
他に目をひくのはマグマ温泉か。
天然温泉のエキスを使った薬湯なんですが、あまり見かけないので何度も漬かってしまった。
深風呂の湯温も43℃は確実にあって良し。
唯一の難点は水風呂が狭いことでしょうか。
一人しか漬かれません。
これだけの広さがありながらなぜ水風呂をこんなに小さくしたのか、その意図がよくわかりませんが、これは空き待ちで結構フラストレーションがたまる。
いっそのこと露天を水風呂にしては、と思うのですがいかがなものか。
しかしまあなかなか個性的な銭湯です。
近年改装された銭湯とは全く違う方向を向いている、と思う。
いずれこちらの銭湯がどうしても改装を余儀なくされたとき、どのように変わるのかが実に興味があります。
余談ですが、番台の大将、やたら迫力があります。
なんか不始末をしでかしたか俺、という気にさせられる。
ただその分女将さんは愛想が良くてちょうど相殺か。

向島湯

  • 伏見区向島善阿弥町43
  • 16:00~21:30
  • 水曜日定休
  • 小型銭湯  
  • 番台式 
  • サウナなし

シンプルに、湯温は高めで

さて、こちらの銭湯に行くのも苦労しました。
調べてみたら21時閉店(2012年当時)ときた。
ま、飯食って移動している間に閉店ですわな。
結局18時台に行ったんですが、そのあたりの苦労は2度書くのもあれなんで、朝日湯のページをご覧ください。
で向島湯ですが、24号線から観月湯へ向かう道の角にあります。
実にわかりやすい場所。
しかしながら、これまで何度か通ってるにもかかわらず、全く所在に気づきませんでした。
店の入り口が東向きなせいかもしれません。
外観は予想外に風情があります。
栄盛湯かってな雰囲気。
池はありませんが。
浴室はこじんまりとしているもののきれいに改装。
経年で幾分くすんでる部分もありますが、あまり昭和の匂いは感じさせません。
ただまあ、一言で言うならシンプル。
それに尽きるか。
薬湯も電気風呂もなし。
古くからの風呂屋の本道を頑なに保守するかのように浅、深風呂のみ。
個人的には水風呂がないのがいささか辛い。
何故かシャワーブースはあるので、そこで冷水をあびましたが、恐ろしく水流が弱い上に常にノッキング状態。
あ、でも冷水のノッキング、って面白いな、と思ったりとか。
なんだかマッサージされてるみたいで。
どこか実現してくれやしまいか。
さて、これはあまり長居はできないか、と思いつつ、なにげに深風呂に漬かり仰天。
軽く44℃はオーバー。
俄然アドレナリン爆発。
これはいいかも、と突然評価がひっくりかえる。
ひとつ気になったのはお湯の匂いで、どことなく仁左衛門の湯でいつも嗅ぐのと同じ匂いがするんですが、温泉?
いや、まさかまさか。
設備に多くを求めるむきには楽しめないかもしれませんが、清潔感のある明るい浴室と湯温に私はそれなりに満足。
断続的に30代~40代とおぼしき客もぽつぽつ入ってきてたので、常連さんだけでなく意外にコアなファンのいる店なのかもしれません。
余談ですがウォーターベルの湯がちょっとびっくりするぐらい熱いです。
頭とか突っ込まない方がいいです。

呉竹湯(閉店しました)

  • 伏見区銀座町3丁目315
  • 16:00~23:00 
  • 水曜日定休
  • 中型銭湯  
  • 番台式 

ミネラル湯浴泉を本当に味わいたいあなたへ

東洋科学研究所、というと銭湯ファンの間ではおなじみの、実態のつかめぬ謎の研究所として有名ですが、その能書きが未だ浴室の壁に燦然と輝いているのがこちらの銭湯。
思わずほくそ笑んでしまったよ、私は。
もちろんミネラル湯浴泉。
ま、ミネラル湯浴泉自体はあちこちの銭湯の看板でよく見かけるわけですが。
でも実際に入浴してみて、はて、どのあたりにミネラルが、と思うことはよくあるわけです。
湯の色が違うわけでなし、なにか沈めてあるわけでなし。
看板だけが改装の後も残されたまま、というのが大半の真相でしょうが、これまた街の銭湯ならではのギミック、と解せぬまま帰途に着く人も少なくなかったはずだ。
さて今回、そんな腑に落ちぬ思いを抱き続けてきたあなたに朗報です。
こちらの銭湯の湯船をご覧ください。
ばっちり沈んでますよ。
なんだかよくわからない金属の箱が。
ジェットバスに4個、深風呂には3個と大盤振る舞い。
あたしゃ軽く感動した。
おおこれこそがミネラル湯泉浴のミネラル湯の元か、と。
鉱石なのか粉末なのか、その中身は全くの謎ですが、初めてそれらしきものを見た驚きの方が大きい。
ともあれ、看板を掲げた以上、相応の取り組みはする、という姿勢が気にいった。
完全に思い込みかもしれませんが、なんだかお湯がまろやかに感じられたりもする。
うまく表現できませんがラムネの原料を溶かし込んだような。
なんだそりゃ。
いや、でもそれがいい感じなんですよ。
浴室自体は昔ながらのレトロさで、サウナの窓ガラスにはヒビなんかも入っていたりするのですが、部分的に改装はされている様子。
特に目をひくのが、湯船から湯船にオーバーフローしてお湯が流れていく仕組み。
枚方でよく見かける構図ですが京都市では珍しい。
基点は壁に取り付けられた庇状の石組みの内側にあり、そこから壁をざんざか伝ってお湯がジェットバスへ、さらに浅風呂へ、と巡るようになっているんですな。
これはなんだか無条件に楽しい。
シャワーの勢いがいささか貧弱なのが珠に瑕ですが、レトロな銭湯を愛する方々にはオススメの一店。
お湯はややぬるめ。
貴重な銭湯かもしれません。

菊湯

  • 伏見区菊屋町849
  • 16:00~20:00 
  • 火、土、日曜日定休
  • 小型銭湯  
  • 番台式

昔ながらの街の銭湯

知らぬ間に週休3日制になっていて驚いた。
以前一度だけ入浴したことがあるのですが、そんなに危なげには見えなかったのだがなあ。
確かにお客さんは前回もそんなに入ってはいませんでしたが、今はどこの銭湯も一部を除いてこんなものだと思う。
色々事情があるのかもしれません。
立地的に厳しいのは確かでしょうな。
歩いていける距離に2軒銭湯があるからなあ。
おそらく常連さんのためだけに週4日店を開けているのだと思われるので、邪魔にならぬよう、神妙に入浴することにする。
脱衣所、浴室ともに昭和の薫る昔ながらの銭湯ですが、著しく老朽化しているわけでもないし、やさぐれているわけでもなし。
店のコンディションはいい方だと思います。
設備も一通り完備。
広くはないですが、それで不自由を感じるほどではなし。
しいていうなら湯船のど真ん中に突き立った柱がなんだこりゃ、ってな感じですが、これはこれでオブジェと解釈できなくもない。
表に、風雪にさらされて半ば読めなくなったミネラル温浴泉の看板がありますが、たぶんこれは以前の名残でしょう。
呉竹湯のようにミネラル湯、と思われる仕掛けは見当たらず。
循環濾過装置に組み込まれているのかもしれませんが。
平均的ではありますが、これといって眉をひそめるような部分も見当たらず、快適な一店。
余談ですが、脱衣所禁煙と書かれているのにもかかわらず灰皿があり、常連さんは平気でタバコ吸ってましたが、ご主人はとがめる様子もなし。
うーむ、ゆるい。
このゆるさこそが銭湯か。

タイトルとURLをコピーしました