相楽郡の銭湯【京都】

相楽郡のスーパー銭湯を全網羅。相楽郡に一般的な銭湯は存在しません(公営除く)。

<入浴した銭湯>スッカマ源氏の湯、天然わかさぎ温泉、まほろばの湯

スッカマ源氏の湯

・相楽郡精華町光台1丁目5番地1
・10:00~24:00
・年中無休
・スーパー銭湯
・平日1000円、土日祝1100円

スッカマってなんやねん?と言ってるうちは多分ダメ

でまあ、私は2回ほどこちらの施設にお邪魔したんですが、未だにスッカマってなに?と言ってたりします。
つまりダメってことだ、すまん。
ダメなりに書き勧めていくしかないわけだよ、諸君。
だってね、あたしゃ岩盤浴にあんまり興味がないものだから。
普通の岩盤浴ですら楽しいと思えないのに、さらに上級者向けっぽいスッカマときた日には「もう勘弁してください」と肩をすくめるしかなくて。
「日本初、3棟のスッカマ(炭窯)、4種類の汗房(岩盤浴)を備えたチムジルバン!」とウェブサイトには書かれてたが、えーと、なんの暗号ですか、と。
もう意味がわからなすぎて怖いわけですよ。
そんなのに800円もだせんから、そそくさと入浴だけ済ませて帰るわけですけど。
多分、入浴だけだとスッカマ源氏の湯の魅力は半分も伝わらんのだろうなあ、と思います。
そこ前提で読んでいただくとして。
とりあえずね、私はここが住所の上では相楽郡精華町だってことに驚きですね。
絶対木津川市か奈良市だと思ってた。
ごく至近距離にね、ゆららの湯押熊店があったりしますから。
やっぱり奈良じゃねえかよ、って。
近年、精華台周辺は急速に発展してきてますからね、将来性も見込んでの2022年オープンなんでしょうけど、さて繁盛店として今後名をとどろかせるのか否か?
とりあえず店内は田舎の温泉旅館風の内装で統一されてます。
浴室も木材がふんだんに使用されており、年季が入った施設風に巧みな偽装が施されてたり。
洗い場も含めて浴場のスペース自体はあまり広くありません。
土地が狭くてやむなくこうなった、ってわけでもなさそうなんで、おそらく源氏の湯グループは「浴場はそんなに広くなくても良い」と考えてるんでしょうね。
実際、宇治店もそんなに広くないにも関わらず繁盛してますし。
特徴的なのは外湯の温泉よりも、炭酸泉。
炭酸泉がこの規模、っていうのは異例な気がしますね。
混み合ってもストレスなく入れるよう、仕切りで工夫されてるのもいい。
サウナが高温と低温にわかれているのも好感触。
で、問題は、それ以外がさして主張せず、温泉としても泉質に強み(単純温泉)が感じられないこと。
水深120センチの深風呂とか、完全に余剰ですぐに飽きられてしまう代物ですしね。
街の銭湯でこういうことやってる店ありましたけど、全部つぶれたもんなあ。
さて、これで入浴料1000円、高いか安いか。
足がある人はゆららの湯押熊店に流れていく気がしなくもないです。
快適じゃない、ってわけじゃないんですけど、コンパクトで一切の無駄がない宇治店に比べると、少し持て余してるかな、といった印象ですかね。
これで入浴料800円ぐらいだったらべた褒めしてた、と思いますけど。

天然わかさぎ温泉 笠置いこいの館

  • 相楽郡笠置町隅田24
  • 10:00~21:00 
  • 第1、第3水曜日定休
  • スーパー銭湯  
  • 全日800円

2020年、6月現在休業中

完全バリアフリーで箱物風な温泉施設

97年に町営としてスタートした温泉施設。
10年ごろ一度入浴したことがあるのですが、ああいかにもお役人が作りそうな施設だなあ、と思われる箱もの的無骨さの漂う内装で、当時はあまり印象に残りませんでした。
これで立地の不便さを補えるだけの集客力が見込めるのか、と小首をかしげたりもした。
2階のレストランなんて、労働者の店、といった雰囲気の半セルフサービスな純食堂だったし。
まあ、温泉とは湯治場である、とするなら十分立派なのかもしれませんが、それにしては温泉を強くアピールすることに腰が引けているようにも感じる。
温泉以外の余計な色気をふりまいて失敗してる、というか。
で、そのままであれば「公営」であることから当ブログで紹介することはなかったわけですが、12年、経営不振から第3セクターが運営する形に。
なんとか町おこしの一環として存続させたい、ということなのだろうなあ、と推察。
そういうことならば、と約3年ぶりの入浴を決心。
でも、やっぱり遠いです。
多分大阪からも京都からも奈良からも普通に行って1時間半ぐらいはかかるのではないか。
木津川沿いの163号線を延々走った後、笠置大橋をわたり、田舎町は完全に闇に沈む20時頃、本当に開いているのか、と不安になりながら、遠方に山野に囲まれてぽつんと明かりを発見。
敷地自体は結構な広さです。
その割には浴室はあまり大きくない方かも。
大阪北部の中型銭湯クラス。
内装、設備は以前と大きく変わっていませんでした。
前回入浴したときに私が気になったのは、露天のあまりな野放図さで、作りかけの庭園を放置したままとりあえず岩風呂だけしつらえたのか、とでも問いたくなるようなずさんな作りが残念でしかなかったのですが、そこは以前と変わらず。
蔽いの向こう側に行ってはいけません。
なぜかサウナに腰掛けの一部を犠牲にしてまで作られた赤外線ヒーターが。
ここのサウナは壁一面に埋め込まれた放熱板で室内の温度を上げる珍しい作りだったのですが、どうやらそれが故障したみたいです。
相変わらず水風呂は不在。
多分その代わりであろう、30度ぐらいのぬるい浅風呂は健在。
あ、泡風呂が寝風呂仕様になってました。
かつての様子を知っている人間からすると幾分つぎはぎな印象は受けますが、より良くしようという意思は伺えました。
まわりに囲いがないのに、結構高い位置から湯が落ちてくる奔放な打たせ湯は好きです。
泉質はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物温泉。
かなりぬめりがあります。
温泉に来た、という実感は十分あり。
欲をいえば源泉かけ流しな浴槽がひとつでもあれば、さらにセールスポイントになったのでは、と思います。
スーパー銭湯としてはいささか地味、温泉としては風情に欠ける面はどうしてもぬぐえませんが、もし近くにあれば行ってもいいかな、とは思います。
料金もまあ、ギリギリのラインか。

まほろばの湯 レイクフォレストリゾート(閉館しました)

  • 相楽郡南山城村大字南大河原小字新林
  • 6:30~23:00
  • 無休
  • ホテルの浴場施設
  • 全日1200円

平日の夜遅めの時間はほぼ貸切を堪能できます

私の調べた限りでは、相楽郡に公営以外の入浴施設はわかさぎ温泉とここだけ。
レイクフォレストリゾートの敷地内にある浴場施設です。
ホテルとは別の、クアパレスと呼ばれる建物の中に入浴受付フロントがあります。
施設内には他にマッサージや岩盤浴、エステ等あり、クアパレスというと、どんなのだ?という感じですが、実質はスーパー銭湯みたいなもの。
とりあえず凄い場所にあります。
住所を見てもらえればわかると思いますが、番地が存在しない。
必要ないほど周りにないもないということ。
私は163号線を4号線で右折、右手に天然わかさぎ温泉をやり過ごしながらひたすら南へと進んだのですが、進めば進むほど道は狭くなり、あげくに完全に車1台分の幅しかない相互通行の峠道を攻めねばならない有様に。
外灯ひとつない山道を右へ左へとハンドルを切りながら対向車が来ないことをただ祈る。
ふと携帯を見ると圏外。
事故ったら終わる、と脇の下はじっとり。
銭湯巡りの日々でたいていの隘路には免疫がありましたが、今回の順路はトップ3に間違いなくランクイン。
昼間に行ったほうがいいです。
もしくはいったん奈良まで出て369号線を進んだほうが無難かも。
勾配が緩やかになり、山道がようやく終わったか、と思うと突然、ようこそ柳生の里へ、の看板。
おお、ここに柳生石舟齋がいたのか、と突然観光気分になるが、夜21時の柳生の里は全く人けなし。
夜の田舎町はなんだか怖いです。
そのまま4号線を東へ進むとようやくレイクフォレストリゾートの看板が。
いや、遠かった。
場所だけで考えるなら秘湯レベル。
どう考えても気楽に立ち寄れない場所ではありますが、敷地は恐ろしく広大です。
一大リゾート地、といった雰囲気。
温泉だけでなく、ボーリングにビリヤード、テニス場にゴルフコースとなんでもあり。
私が行ったのは平日でしたが、いったい誰が平日からこのような山奥に、と思えるぐらい結構車が停まっていた。
しかしながらクアパレスはなぜか全くの無人。
営業しているのか?と不安になりながら店内へ。
まあこんな場所で23時まで開けていても宿泊客しか来ないだろうなあ、とは思われますが。
浴場はがらん、とだだっ広い感じ。
脱衣所はほとんどスポーツクラブの更衣室みたいな雰囲気。
浴室は最近よくある石造りな内装。
これまたがらん、とだだっ広いです。
広さの割には浴槽の数が少なく、設備の多様性にも演出にも欠け、ああ、こりゃあんまり浴場で客を集める気はないな、と悟る。
正直これで1200円は結構割高だと思います。
ただ私の場合、このだだっ広い浴場を完全に独占、貸しきり状態だったので、割高な入場料もそれだけの価値はあったかな、と。
考えてみてください。
スーパー銭湯に完全に一人きり、設備使い放題。
ちょっとありえないシチュエーションであることは確か。
1時間ちょっと居ましたが、とうとう最後まで他の客とは遭遇せず。
なんだか不思議な体験でございました。
泉質を確認し忘れてきたのですが、ウェブサイトにも特に明記なし。
なので詳しいことはわかりませんが、多分単純温泉だと思います。
若干ぬめりがあります。
露天はおそらく南山城の山々を望めると思うので、昼間に行くとなかなかいいかもしれません。
遠方から浴場目的で出かけるのは微妙なところですが、柳生の里を観光した後、汗を流して帰るのにはいいかもしれません。
ちなみにバスタオルとタオルは無料で貸与。

*記事の内容はすべて2013年のものです。現在とは違っている場合があります。

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